シク教寺院でディナー

 シク教寺院にやってきました。履物を脱いで足を洗い、頭に布を巻いて頭髪を(できる限り)隠して入場。ドネイション1Rsを納め、中央の礼拝所の周りを時計回りに回って、やはり味噌のような謎の食べ物を与えられる。相変わらずこの味噌様の物体はマズ過ぎて食べられないため、ムルジさんに食べてもらう。

 本日の夕食はこの寺院でとります。巡礼者に対して食事が出るんですよ、無料で。大きな寺院では食事のほかにも教室や宿坊もある。広いフロアに多くの巡礼者がおります。ざっと見渡して100人以上。みんな床に座って遠慮なく食べている。これは、ヒンドゥー教徒がカーストが異なる者と食事を共にしないことに対する批判であるらしい。我々も食器を取り、空いているところに座る。するとサーバーの人が盛りつけに来てくれる。メニューはもちろんカレーとチャパティ。インド人らしいところは、本当に遠慮がないってこと。いくらでもおかわりしている。この1回だけでどれだけの食材と人手がかかっているのだろうか。
 食べ終わったら各々使った食器をもって洗い場に行って洗う。日本人の俺は几帳面にしっかりと洗っていたけど、周りのインド人は水でささっと流す程度。俺が使った食器もまだ唾液やら手垢やらがこびりついたものだったに違いない。

 滞在しているこの町はのどかな田舎町で物乞いとかを見たことがない。みんな決して裕福なわけではないだろうけど、何とか生活していけるように見える。どうしても厳しい時は寺院で食事が得られる。町に住む多くはシク教徒なわけで、かれらのドネイションで寺院が運営されているわけなので、間接的にお互いが助け合って生きているという感じ。この町に滞在中、多くのシク教徒のみなさんと接した。土地柄もあると思うけど、一般的なインド人に比べていい人ばかりだった。マナーは何とも言えないところだけど、シク教について大変いい印象をもっている。シク教はシンボルマークがとてもかっこよく、これがまた好印象の理由。

 寺院の周りには売店があり、主にシク教グッズが売られている。シク教の必須アイテムである腕輪や短剣はもちろんのこと、アムリトサルの黄金寺院(シク教本山)やナーナク師のポスターや、シンボルマークのステッカー等見ていて興奮する。特にステッカーは非常にポピュラーで、この町を走っているバイクや車には8割方このステッカーが貼られているほど。さらにこのシンボルマークステッカーの隣にガネーシャステッカーが貼ってあったりして、ヒンズー教とも共存している。

 この時期、いろいろと写真を撮りたかったのですが、電池切れでほとんど撮れていない。電池が売ってないんだよね。アルカリ電池がないんですよ。普通のマンガン電池はあるんだけど、デジカメの電力消費に耐え切れず5分で切れる。まったく使えない。電池はその辺の売店とかマーケットで手に入れるわけですが、どこの同じ品ぞろえ。全部競合。都市部の雑貨屋とか写真屋に行くとアルカリ手に入るんだけどね、田舎だとまったくダメ。
 のんびりした田舎で素敵な家族たちと過ごせるのはとても幸せだけど、相変わらず停電は頻発するし、ネットカフェもないし、欲しいものは手に入らない。日本であくせくと生きてきた自分にとっては少しつらいところはあるな。

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