最悪のデラックスバス

 いよいよマヘンドラナガルへ行きます。8:45のバスに乗ればいいのに早朝5時に起きてしまう。朝から雨が降っていて心配。大雨になると道路が閉鎖されてしまい、バスが出ない可能性もあるので。まだシトシトとかわいらしい雨だから大丈夫だろう。・・・と思っていたらすさまじい土砂降りになりやがった。道路は一瞬にして池と化す。これはまずいなーと思いつつも、宿をチェックアウトしてバスパークに向かった。

 チケットカウンターに行くと、スタッフの様子がおかしい。明らかに怪しい雲行き・・。

 「マヘンドラナガル行きのバスはもちろん出るよね」
 「いや、ちょっと問題があってバスは出ない」

 きましたわ。こればかりは雨のせいだから仕方がないにしても、自分勝手な俺は怒り狂った。ごねまくった。いいから出せ、今すぐ出せ、さあ出せ! わがままな日本人の激怒ぶりに困惑するスタッフの皆さん。大変申し訳ございません。だってムルジさんとの約束を反故にするわけにはいかないじゃん。男同士の約束は命より重いってシン・カザマも言ってたし。

 「ビッグ・ボスならなんとかなるかもしれない」
 「ビッグ・ボス?そいつを呼べ!」
 「呼ぶ?何を言ってるんだお前は」
 「ボスだろ、責任者だろ。さっさと呼べカス」
 「ボスじゃない、バスだ。ビッグ・バスな」

 あらそう。バスなのね。貴様らの発音が悪い!ビッグ・バスとはいわゆるエクスプレスバスのことで、このバスならなんとか出せそうだとのこと。いいじゃない。それでいこうよ。というわけで、予定通り8:45のバスが出ることになって安堵する。ごねまくったおかげだろうか。乗客はけっこういました。

 が、このバス。クソである。全く意味不明。発車して30分くらい走ったところで1時間ほどストップ。再度バスパークのあたりまで引き返し、別方向に発進。道中頻繁に停車。その都度数十分単位の停車。順調なのはやかましい車内音楽とクラクションだけ。バスもひどいものでボロボロで雨漏りがひどい。だいぶ進んだかと思えば突然の車両チェンジ。もう思い出すだけではらわたが煮えくりかえるぜ。トラブル続きで、14時に着く予定が17時を過ぎやがった。途中、国立公園内を走ったんだけど、道端に巨大なトカゲがいたりしてその辺りだけおもしろかった。
 というわけで、ムルジさんとの待ち合わせの約束を余裕で過ぎたばかりか国境も閉まってしまいましたわ。結局マヘンドラナガルで一泊する羽目に。もちろんムルジさんはインドに帰ってしまいました。

 マヘンドラナガルはネパール最西にある国境の田舎町。いよいよ何もない。バスパークを中心に、こじんまりとしたマーケットや宿があるくらい。しかし、女性は非常にかわいい。顔がインドっぽくなくて日本人好みかもしれない。外国人の姿はゼロ。そして英語がほとんど通じなくなった。これは困る。

 雑貨屋でムルジさんに電話をかける。間に合わなかった謝罪と、翌日午前中再度待ち合わせしましょうと。で、たまたまそこに英語教師をしているという男が居合わせていたので彼を頼る。いろいろと世話を焼いてくれて宿を紹介してくれた。非常に助かった。客がめったに来ない町のようで、実際に宿の方も準備ができていなくて断られ続けたんだよね。ようやくチェックインできそうな宿を見つけることができたんだけど、ひどくボロボロの宿だった。英語教師の方も若干苦笑いだった。しかしながら人の優しさに心を打たれた。しばらく彼と話をしてこの町のことを聞いてみたのだが、やはり何もない町らしい。

 このボロボロの宿がいかにボロいのかをご説明しましょう。トイレは地獄絵図、シャワーは壊れており、壁には穴が開いており、屋外と筒抜けである。おかげで蚊が非常に多い。湿気もすごい。おまけにクモの巣だらけ。そしてこれは宿の責任じゃないけど停電の頻度が過去最高である。

 食事は宿がやってる食堂でダルバートを食す。出てくるのに30分かかった。そして、明日がネパール最後の日になるわけなので、なけなしのネパールルピーを使ってしまいましょうということでビールを買った。そういやネパールのビール飲むのは初めてだな。REAL GOLDだって。宿に持ち帰ってろうそくの明かりの元飲む。うまかった。ネパール最後の夜に乾杯ってかんじで。酔っ払ってしまえば汚すぎるベッドでも眠れるものですね。それにしても湿りすぎだろこれ。。

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