やっぱりもうルンビニ出てく

 ルンビニ滞在3日目。昨晩蚊帳の中に蚊が侵入していたようで、数か所刺されていた。南京虫よりマシ!今朝も「朝食だよ」の呼びかけで起こしてもらう。朝からおいしい朝食ありがとうございます。ぼくのようなクズ旅行者どもが寄生してお寺も大変だ。そもそもみんなどのくらい寄付してんのかしら。バックパッカーなんてホントクズばっかりだから二束三文だろどうせ。

 さて、本日の予定。なし。

 もう移動しようかな。これからブトワルに行って、そこからネパールガンジ行くんだけど、バスが出ているかどうかわからないからヘタするとブトワルで一泊しないといけないかも。そう考えていると不安になってきちゃった。相変わらず心配性で困ったもんだ。だけど思い通りに行かない旅路なので、早目の行動しておくか。昼頃ここ出て様子を見に行ってみるか。同じ宿坊に泊まっている人もこれから旅立つみたいだし。
 そんなことを考えていると、隣でゴホゴホせき込んでいた死にそうな白人(ドイツ人だった)が俺たちの宿坊を訪ねてきた。

 「ハロー・・・」

 マジで死にそうじゃんか。一体何の用かしら。

 「俺はもうダメだ。これ以上吸えない・・・」

 このバカ、吸い過ぎてたのか(笑)。

 「後はお前らに託す。存分にやってくれ。Enjoy!」

 Enjoy!じゃねえよ。何だこの尋常じゃない量は。

 「あ、ペーパーも付けるから」

 湿気でベタベタじゃねえか。ほとんど使えねえ(笑)

 同室の日本人は旅立って行きました。せっかくだから見送ってあげましょう。あまり仲良くならなかったけど。去る前にドネイションをしないといけないよね。

 「俺さー、金がないんだよねー。50Rsでいいかな」

 ご自由にどうぞ。

 僕はせっかくなのでお昼ご飯も頂いてから去ります。最後まで寄生しようと思います。しかしながら、食事が付くっていうのはホントにありがたかったな。

 昼食後、すぐに宿坊を出る準備をする。雨はシトシトからザーザーに変わってしまったが、もうだれも僕を止めることはできない。レセプションでチェックアウトの手続きをとり、ドネイションを200Rs。これでもだいぶ安いけどね。。言い訳をしておくと、現金があまりない。トラベラーズチェックを交換するのがめんどくさいんだ。ネパール旅行の予算は既に決めており、これからも倹約の旅をしないといけない。ちなみにドネイションは直接手渡しではなく、箱に投じるものなので、ほんといくらでもオッケーなの。しかしここで人間性が試されるわけだ。
 手続きを終えて寺を出ようとすると、数名の韓国人たちが見送りにきてくれた。ホント感じいいよなー。俺も満面の笑顔で手を振って別れを告げる。

 寺を出ると雨はさらに激しくなっていた。ここ三日三晩降り続けているもんだから、道もひどいもので泥池状態。どうやって歩けばいいんだよ、ってかんじなの。舗装された道路も水はけが悪くて。けっこうな距離を歩いて表通りに出る。そこでバイラワ行きのバスを待ちます。バス停らしき場所には井戸があり、その周辺にネパール人が数名いたのでバスが来るか聞いてみる。

 「バス?もうすぐ来るよ」

 待つこと30分。ようやくバスが到着。全然もうすぐじゃなかった。雨の中、クソ重いバックパックを背負って突っ立ってたんだ。バックパックは予想通り屋根の上に積まれた。あーあ、濡れるわこれ。絶対濡れるわ。

 つづく

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