大都市チェンナイ

 マドゥライを出発した夜行列車は、ほぼ定刻通りにチェンナイ・エグモア駅に到着。さすがにインド4大都市のひとつだけあり、巨大な街ですわ。人の多さが尋常でなく、暑さもこれまた尋常でなく、さらに湿気も尋常ではない。もうね、不快以外の言葉が見つかりません。そして恒例の宿探し。ああ、めんどくさい。クソ重いバックパック背負ってあてのない宿探し。大都市だから宿はたくさんある。安そうな宿を見つけては訪ね、「満室だ」と追い返されること十数回。俺泣きそう。
 ところでインドには宿仲介をしてマージンをとる連中がゴロゴロいてうざったいわけですが、宿がどうしても見つからない場合には非常に使える。よし、今回だけは貴様に任せよう。別に俺が損するわけじゃないしな。しっかり探してくれよな!

 「すまん、どこも満室だった」

 おい。頼むわ~。。でもインド人にしてはしっかり働いてくれたな。俺は少し心が温まった。なんだかんだで自分で宿を見つけて確保。駅から少し離れているが、120Rsという恐ろしい安さのGH。パレス・ロッジという宿。もう汗だくで気持ち悪いんだけどインド人どもが朝シャワーしてて使えない。インド人は一般的に朝シャワーを浴びる。仕方ないのでその辺でパンとジャムを買ってきて朝食をとる。

 さあ、行こうか。8時になった。列車のチケットをとりに、エグモアまで歩こう。ここで列車のチケットをとれなければ次なる町へ行くことができない。俺はマドゥライでW/Lのチケットを買っていた。このチケットをSupervisorに持って行き、Availableチケットにしてもらうのです。と、いうわけで、予約オフィスに行き、Supervisor室を探すがどこにもそんな表記がない。

 「ねえねえ、Supervisor室ってないの?」
 「ない」
 「ほんとかよもう。どうしてくれるんだよこのチケット。ここで交換しろって言われたんだぞおい」
 「まあ待て、あわてるな。ここにはないが、中央駅に行けばあるから」

 チェンナイ・セントラル駅。それはこのエグモア駅からけっこう離れてる。とはいっても1.2キロ程度だけど。ただこの暑さでしょう?歩けるわけないの。たかが1キロ強って思うでしょう?この暑さだとね、絶対無理なの。死ぬの。すでに宿探しでヘトヘトなんだった俺は、久しぶりにリキシャに乗ることにした。大都会チェンナイではオートリキシャーが主役。特にもめたりもせずあっさり中央駅まで行ってくれた。

 セントラル駅の外人用窓口はきれいな別室となっており、幸い誰の姿もなかった。窓口のおばちゃんにお願いする。

 「このチケットを利用可能にしてください><」
 「どれどれ、、あ~残念。Fullだわ。無理」
 「えぇ~!じゃあSL(スリーパークラス)はない?」
 「あるわよ」
 「あ、そうなんですか。じゃあそれで」

 というわけで、いったんW/Lチケットをキャンセルして新規にSLクラスを購入し、差額を返金してもらう。さらにその先のチケット(プリー→ガヤーと、ガヤー→バラナシ)も入手。取れる時に取っておかないと。これでもう安心。おばちゃんの対応も非常によかったです。

 無事チケットが取れたのでもうやることはない。チェンナイにも興味なし。クソ暑い中、駅から宿まで歩く。もう、本当に暑い。ああ、早くシャワー浴びたい。宿近くの文具屋で、日本に送る手紙の用紙と封筒を買う。便せんなどと言う気の利いたものなどなく、ただの茶封筒。やばい。なんかフラフラする。早くシャワー浴びないと。宿に帰った俺は、そこで意外な人物と再会する。 …つづく

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