港町コーチン

 早朝4:45、コーチンのエルナクラム駅に到着。2夜にわたる長い旅だった。だがここからさらにジャンクション駅に行かなければならない。どうやって行けばいいのかわからないので、居眠り真っ最中のエンクワイアリースタッフを起こして聞く。5:20発、2番線と教えてくれる。

 南インドにやってきました。インドは北と南は別の国かというほど文化に違いがある。東京と大阪の違い以上だ。左翼デモなんかも起きる。モンスーンの影が忍び寄り、雨がだいぶ降るようになったようで、湿気がすごいことに。湿度300パーセントくらい。究極の不快感。ただでさえ雨の多い地域。周囲はもう明るくなっていたのでとりあえず安宿を探そう。ガイドブックに載っている宿は高いところばかりなので自力で探す。とはいっても駅周辺には安宿がたくさんあります。僕が泊まった宿は、駅を出てすぐの道を右に曲がって1分程度の場所にある宿。なんていったけな。いちいちホテル名まで日記に残してないからなー。シングルでトイレシャワー付き150Rs。ま、こんなもんでしょう。チェックインしてすぐさまシャワーを浴びる。過酷な列車旅の苦労を洗い流そう。間もなく停電。天井のファンが止まって暑いんですけど!朝メシは近くの売店で買ってきた食パン、ジャム、ジュース。

 8:00になりました。列車予約センターに行きましょう。コーチンを出た後はカンニャークマリに行く。そのチケットがW/L(ウェイティングリスト)のままなんだ。まずそれを確認しないと。幸いW/L番号はすべて繰り上がり、Availableになっており、無事カンニャークマリに行けることになりました。ついでにカンニャークマリ→マドゥライ行きチケットを調べてみると、こちらも取れそう。しかも1番窓口でクレジットカード決済ができるため、この決済でカード利用付帯海外旅行保険が付きますね。3カ月分だけどね。ただしカード決済窓口は10:00からなのでまたあとで出直し。ちなみにこのセンターには外国人窓口はありませんでした。

 新しい町に来たら日本に連絡しないと。ごく一部の人間にしか連絡していないし、誰も無職俺のことなど気にとめている暇はないけどねっ。無職には生きている価値などないのである。で、ネットカフェはそこらじゅうにある。だけど日本語が使えないところが多かった。速度は普通。料金はやや高めの25Rs/h。南インドのネットは2割くらい高いんだよな。

 10:00に列車予約センターに出直す。カード決済でカンニャークマリ→マドゥライのチケットを確保。せっかくなのでその先の予定もFIXさせようと思い、マドゥライ→チェンナイのチケットを調べてもらう。W/L37だって。つまり37人待ちね。それは困るなー。絶対無理じゃん。

「あのー、外人用席ってありませんかね?」
「ほう…。よかろう。調べてやる」
「先にそっちから調べてほしいんだけど…」
「あるよ。いる?」
「いるいる!欲しい!ちょうだい!」
「じゃあね、W/Lチケット発行するから、このチケットとお前のパスポートをSuperVisor室に持って行きな」

 えー。何それ。ほんとに大丈夫かよ。つーか外人席調べてからW/L出せよな。よくわからないまま発券されたチケットをもってSuperVisor、つまり駅長のところに持って行く。駅長は分厚いリストを取りだし、俺のパスポートを参照して情報を書き込み、W/LをAvailableチケットにあっさり変身させてしまった。なるほどねー、こういう方法もあるんだな。

 すべてが無事に進捗し、昼近くになってきたし、ようやく観光に出かけます。コーチン(正式には"コーチ"か)は、かつてポルトガルの占領拠点として発展し、そののちにもいろんな国の支配を受けたことから、ヨーロッパの文化があちこちに見られる港町。そのためキリスト教施設も多く、インド有数の貿易港を擁する。みどころはそういった欧文化の景観や伝統のダンス(カタカリ・ダンス)、この地域独特の漁法であるチャイニーズフィッシングネットなどがある。漁が盛んであることからも、南インドでは魚食が行われる。この町は特に漁が盛んな様子。

 とはいっても、例によって観光にはそれほど興味がないので、KTDC(ケーララ州観光開発公団)の主催するツアーでやっつけてしまおうと思ったんだけど、やっぱり自分の足で行こうよ。
 コーチンは都会だ。南インドということもあり、これまでのインドとは別もの。ヒンドゥー文字がまったくというほどなくなり、英語表記が激増。南インドの言語はタミル語なのですが、タミル語ですらあまり見かけないほど。街並みもきれいで牛がまったくいない!インドに来た当初は牛がいるという違和感が、逆に牛がいないという違和感に!車も多いし道路もきれいに整備されているし緑が豊か。スーパーマーケットもある。物にあふれた豊かな街。気さくに声をかけてくるインド人は相変わらずだけど、ぼったくり商売魂・下心がまったくない。そういえばここのところ、変な連中に絡まれないな。

 コーチンの大きな特徴は、海岸都市のエルナクラムのほか、人工島と半島からなるメインの観光地区がある。この地区がいわゆるコーチンなのかな。移動にはボートが一般的で、観光船・商業船など海上にはボートが行き交う。ジャンクション駅から歩いて2,30分くらいのところにボートの発着場・メインジェッティーがある。観光地であるフォート・コーチンまではボートに乗ってすぐ。船旅もたまにはいいな。雲の一団が季節を物語り、とにかくいい雰囲気。

 島に着いてからはかなり歩いて観光。貿易の街だけあり、あちこちに○○Tradingといった看板が並び、倉庫があちこちに立つ。牛の代わりにヤギがたくさんいるよ。まずはダッチパレス。ポルトガル支配下において、コーチン藩王のためにつくられた建物。はっきりいってどうってことない。そして2Rsの入場料がかかる。内容はまったく面白くはないが、ラーマヤナが描かれた壁画が素晴らしかった。現在のヒンディーな描き方とはまったく違い、古い仏画のタッチ。この建物はコーチンでも有数の観光地であるため、周辺にはリキシャ軍団がいる。クソ暑いし歩きは無理だと判断した俺は、オートリキシャを使うことにする。これまた代表的な観光資源・チャイニーズフィッシングネットを見に行こう。運転手、出してくれ。

「おい、お前は日本人か?」
「そうです」
「インドに来て、何人とヤッた?」
「10人くらい(←嘘ですよ!)」
「なんだと!?どこの国の女だ?」
「韓国、スペイン、フランス、ラトビア、チリ、オランダ」
「うむ!フランスはいいよな!俺も白人大好きだぜ」
「にーちゃんもけっこうやってるじゃーん」
「いや!俺はまだ童貞なんだ」
「ズコーーーーーーー!」
「なんだ?ズコーーーって。はじめては結婚相手にささげないとな」

 インド人は下ネタ好きなので、嘘をついてでもノってあげるのも親切心。エロいくせに貞操観は強いのには笑える。

 (続く)

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