さよならダラムサラ

 Vipassana最終日翌日。早朝4時半から最後の講話があり、続いてホールにて最後のメッター・バーバナが行われる。これにてホントにコース終了。ありがとうございました。朝食はとてもおいしかったです。チャイを楽しむのも、たくさん飲めるのこれで終わりですね。寒い朝にチャイをいただけるのはとてもありがたかった。

 瞑想中の生活について少し言及しましょう。シャワー時間は昼休みか深夜くらいしかない。しかし深夜はクソ寒いため、ぼくは2日に1回くらい昼休みに済ませた。日中でも十分寒いんだけどね。食事は皿をもって並んで配膳してもらう形となっており、洗いものは自分で行う。洗濯物が出た時は、あらかじめ渡された自分用の洗濯もの袋に入れて、所定の場所に置いておくとやってもらえる。サーバーの方が何人もいて、彼らのおかげでコース参加者は快適な瞑想ができたのです。本当にありがたいことです。瞑想中は一切話すことができませんが、とくに用事もないし、他人ばかりなのでまったく問題なかった。

 朝食後は荷造りして旅立ちの準備。思い出深い宿坊(鶏舎だなんて言ってごめんね)ともお別れです。まあ見事に寝るだけの場所でしたが。片付けをして貴重品をお返ししてもらい、事務所を訪ねる。ここにはヴィパッサナーの書物がいろいろあり、コースのサマリー本を買う。日本語訳がないので英語版を買う。参加者たちとお別れの挨拶をしていると、サーバーの方に声をかけられる。

「時間、ある?掃除、手伝ってくれませんか?」
「はい。よろこんで」

 とうわけで、キッチンの掃除をさせてもらった。大掃除。毎日毎度食事を用意していただいたわけだし、感謝いっぱいの気持ちで楽しく掃除をさせてもらった。いろんな国の人たちとせっせと掃除するという経験もなかなかないよね。これでもかというほどぴかぴかに掃除した。気がつけば最後まで一生懸命働いていたのは全員日本人だった。4人いたんだけど。やっぱり日本人ってまじめですよね。ちなみに多くのインド人はさっさと帰りました笑

 今夜ダラムサラを去って一度デリーに向かうのだが、それまでまだまだ時間がある。センターからはまだ離れず、しばらくだべっていた。こんな場所で出会い、ともに瞑想しておもしろい縁ですよね。日本人2名はこの後サーバーとして残るそうです。最後の最後に、ホールに行って1時間ほど瞑想する。

 バックパックを担いでオフィスに行き、ドネイションを上げる。ありがとうございました。こんないい環境でこんな素晴らしい瞑想ができたこと、とても幸せでした。さあて、山を下りるか。俗世間に再び戻らないといけない。これからが本当の修業だ。今後も瞑想を続け、心の平穏を保たなければならない。

 今の心境は、「もう旅はしたくない」に尽きる。瞑想を終えた今、欲望がきれいなほど洗い流されてしまっていた。もう得るものは得た、旅をしてももう意味がない。何も旅に望むものは無い、と確信していた。しかしながらまだインド一周していない。北インドしか旅していない。まだ見るべきもの、体験すべきことがたくさんあるはず。つらい気持ちだけど旅は続けないといけない。中途半端に終わらせるわけにはいかない。瞑想は旅の間でも続けられる。インドの後にも回らなければならない国はたくさんあるんだ。日本の家族恋人友人たちに大見栄張ってきた手前、やるべきことはやって帰らないと、一生笑いものだ。自己顕示欲などというくだらないものは、まだまだ根深く残っている。

 瞑想によって自分がどう変わったのか、ここで述べたいことはたくさんあるんだけど、うまく説明ができないし、しても意味がないと思う。こればかりは体験して実感すべきことだ。ただ言えることは、あまりにも多くのことを知ることができたってことだ。ここで得た知恵は今後の生活に大きくかかわることになる。だが世界はもっと広いということも、帰国後知らされるのであるが、この体験がなければそれも知ることができなかっただろう。

 下界に下り、たまりにたまった荷物を日本に送るべく郵便局に行く。まずはパッキングして来いと追い出される。ということで、隣にある縫い師のところに行ってパッキングしてもらった。段ボールに荷物を詰め、すごいはやさでそのダンボールを包む布をぴったりサイズにミシンで縫合。仕上げに丁寧にロウで封印。職人技ですわ。ようやく郵便局で発送手続きに入るのだが、まあこんだけ小さいオフィスによくこれだけの大人数が詰めかけているよな。税関申告書を書いて窓口まで行くのに30分以上かかった。荷物は別に急ぎじゃないので船便で出した。2~4か月かかるって。ちなみにこの荷物は1ヶ月くらいで日本に到着しました。

 身軽になった。すっげー楽。やっぱり荷物は少ないほどいい。コースで知り合った日本人の方に教えてもらったルンタ(風の馬)っていうレストラン/カフェに行く。日本のNGOがやってるらしく、そこの経営者の奥さんが日本人。日本料理と日本語の本がたくさんある。ついでに日本人もたくさん。こんなに日本人が来ていたんだな。つっても5人くらいかな。彼らの輪に入る理由はない。いつもそうだけど。。拒否しているわけじゃないんだけどね。スイーツを食いつつ、マンガや本を読みつつ時間をつぶす。

 出発時間18時近くになったので移動開始。バス乗り場はここから少し山を降りたLowerダラムサラで、そこまで乗り合いタクシーというかジープに乗らないといけない。が、なかなか乗れねえ。。。俺と同じようにLowerダラムサラに行くインド人どもが割り込む割り込む。せっかく瞑想して心が清らかになっているのにこれだもん。インドで生きていくためには多少強引にいかなくちゃね。
 ジープはLowerダラムサラのタクシースタンドで止まるが、すぐ近くにバススタンドがある。A/Cのデラックスバスだぜ。普段のバスに比べるとさすがに豪華であるが、やはりオンボロですな。フロントガラスには大きなひびが入ってるし。夜行バスだから明日の朝にはデリーに着くだろう。乗客はみんなインド人で相変わらずのアウェイ感。だが、俺に声をかけてくる男がいた。見覚えがあるといえばあるようなその男は、瞑想コースで一緒だった方でした。

「これから日本に帰るのかい?」
「いいえ、これからカジュラホや西の地域に行くのです」
「今の時期、その地域はクソ暑いなんてもんじゃないぞ…」
「地獄でしょうね」
「水分補給と休息はしっかりとるんだ、あと瞑想も続けるんだぞ。良い旅を!!」

 バスは走り出す。隣のインド人は例によってすさまじいデブで、俺のシートにも奴の肉が4分の1ほど侵入してきている。俺の席は通路側で良かった。買っておいたお菓子をぼりぼり食いつつ、いつしか眠りに入る。夜行バスなので、思いっきりシートを倒せるので助かる。しかし、道中何度も休憩があり、その度に起こされるのが面倒だった。相変わらずの悪路だからバスはグラグラ揺れまくり、これも眠りを妨げた。脱いでいたスニーカーはバスの揺れと乗客の移動によりどこかへすっ飛んで行き行方不明に。発見した場所はバスドアの近くだった。もう少しで外に放り出されるところだった。

 ダラムサラはとってもオススメです。気候がよくてチベット料理が大変美味しい。

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