ダラムサラ徘徊記

 ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああいやー、よく寝た。これこれ、この自由がほしかった。いや睡眠時間が欲しかったのかな。9時くらいに起きてしばらくグダグダ。荷物の整理をしたり音楽を聴いたりシャドウボクシングをしたり最近かかとのひび割れが大変なことになっているのでワセリンを塗り塗りしたり。なんてのどかでヒマな朝だ。近くにクソ白人がいるのだろうか、中国人かもしれないが、朝からグッバイトゥーロマンス(リサローブver)を大音量で流してやがる。チャイイナァー

 外出。というか観光。町を少し外れたところはプロパガンダ広告にあふれ、中国の悪行をこれでもかとアピール。目を背けたくなるような生々しい虐殺現場などの写真も展示されている。。ここはチベット。世界のいたるところにチベットがある。亡命チベット人は世界中に点在しており、近隣のネパールやブータンはもちろんのこと、アメリカやヨーロッパにも大勢いるようです。肝心のチベットは、侵略後漢民族だらけになった。もはや本物のチベットなどこの世に存在しないのかもしれない。。

 海外に出ることでいろいろな視点をもつようになる。知的好奇心というより、もっと泥臭いもの。机上で空を論じるのではなく、実際に飛び込んで得られる知識というものを求めるようになる気がする。これまであまりチベットを知ろうとしなかった。チベットを知るということはその歴史や文化を知ること。中国を悪と決め付ける前に、中国のことを知ることも必要になる。いつかはじっくりと旅をしてみたい。しかしながら、中国は間違いなく悪であることは世界共通の認識であろう。

 チベットといえば仏教。仏教文化というのはとても深いもので、難しすぎて理解などできるはずもないが、何か恐ろしく崇高なイメージとして焼き付いている。安易に入り込めないというか、特にチベットのそれは排他的で閉鎖的なかんじ。そんな文化でもわりと気軽に心惹かれるのがタンカや曼荼羅。タンカとは仏画・宗教画のこと。町にはタンカ屋がいくつもあり、もちろん本物の手描きのものばかり。安いものはやはりそれなりの描き込みだけどね。俺はたまらなく欲しくなった。もともとこういうの好きなんですよ。一応店員に作品のもつ意味を聞いたりして吟味し、小さいものを一つ買った。なんと1000Rsですわ。これまでみやげ物には一切興味を示さずやってきただけに、この思い切った買い物はへこんだ。まあチベットに行けなかった無念さからかもしれない。本来インドに来る前はチベットを訪れる予定だった。しかし中国成都に向かうという時にあの大規模な暴動が発生。外国人やマスコミもすべてシャットアウト。5月の観光再開の予定はあったが撤回された。
 そういえばマーケットのショーウィンドウに、どでかいタンカ絵があった。150cm×150cmくらいでしょうか。店の人に、いくらするか聞いてみた。80000Rsだって。

 大きな買い物をしてしまった俺はショックのあまりランチは昨日買ったパンで済ませた。でもマウンテンデューーは買った。現在ソフトドリンクランキング1位はこれ。毒々しい色がたまらない。酒屋もあったけどね、やっぱ高いのよ。キングフィッシャー、瓶には45Rsって明記されているけど、大概それより高く売られてるんだよね。60Rsだった。ちょっと贅沢すぎるかな。それほど飲みたいわけじゃないしな。そういえば、インドに来てから酒を飲んでいない。酒が気軽に売ってないからというのもあるけど、体が欲しがらない。ちなみにインドの酒屋は牢獄みたい。鉄格子があり、商品と金を受け渡す小さな窓があるのみ。それほどインドでは酒というものが良く見られていないのですな。エロ本を買うような感覚かな。

 さて、今日は素晴らしいお知らせがあります。なんと、下痢が治りました\(^o^)/ 今までの苦しみが嘘のよう。今日は朝からすこぶる体調がよくてね、腹部にもストレスを感じなかったの。もしやと思ったらこれね。どうだ、小僧ども。まいったか(北方謙三風に)。一晩で一気に快癒。もう天にも昇る気持ちでテンション急上昇。原因はやはり生活の変化とストレスだと思う。それがここにきてストレスから完全に開放された上、快適な気候のもとゆっくり眠ることができたから。完全復活ですわ。一時は肝炎の心配もしましたが、本当によかったです。

 ようやくこの地のメインである、チベット寺院&ダライラマ公邸に行く。公邸は外観のみね。しかも当人は滅多にいらっしゃらない。チベットの自由と独立、中国人は出て行け!などというメッセージあふれるビラの中、寺院内へ。セキュリティチェックがある。ひっかかったのはカメラくらい。敷地内は写真撮影OKなんです。寺院建物は、寺というよりビル。コンクリートでもっさりした何の変哲もないビル。でも中は立派な寺院。僧侶たちに混じって観光客もちらほら。本堂内にはもちろん靴を脱いで入る。そこは驚愕の空間。壁一面のタンカ絵。そして数々の仏像にうめつくされた異空間。唖然としましたわ。360度展開される仏教世界に目がくらむ。院内は写真撮影禁止だったのが残念でならない。しばらく見入っていると、中にいた一人の僧侶が話しかけてきた。

「あなたは日本人ですか?」
「そうです。(やっぱり中国人か気になるのでしょうか) すごい空間ですね。感動しています」
「チベットに興味があるのですか?」
「僕はチベットに行きたかったのです。それが今回非常に残念なことになってしまって…」
「はい。私もとても悲しいのです。しかし私はチベットの独立を信じています」
「僕も、チベットの自由を心から願います(そして悪~い共産主義者の滅亡も心から願います)」

 寺院内の光景を見てますますチベットに憧れを抱くようになった。寺院を一回りし、マニ車もことごとく回しまくって帰る。マーケットを眺めつつ歩く帰り道。きれいなヒマラヤが日に照らされている。仏教の教義などこの時はほとんどわからなかった。知るつもりもなかった。日本ではわりと身近な宗教ではあるが、日本で育ったからこそ意味を見出すことも考えることもしなかった。寺院内をめぐり、日本とは違いすぎる仏教の実態を見て、長い歴史の中で無数の人々が帰依して出家してきたという事実をしみじみと考える。やはり生きていくうえで重要な何かがあるのだろう。

 そうそう、自分にプレゼントがあるんですよ。下痢が治ったことと、翌日から自由に食べられなくなるからね、チョコレートケーキをどうぞ。1個35Rsもするけどいいじゃない。コーヒーがまた合いますね。そしてこのケーキのうまいこと。やはりここはインドではない。大きさも日本のケーキの倍くらいある。クソ甘いけどね。旅に出て最初で最後のティータイム。ゲストハウスのベッドの上で。

 夕方、ゴロゴロと雷鳴が響きだす。しばらくしてすさまじい夕立が。そして停電。雨はいいとして停電は厄介。涼しい場所だからまだいいけど。日が沈む前にネットカフェに行き、そして飯を食う。停電の影響か、多くの店が閉まっている。雨は上がったけど停電は続いていた。やることがない俺は宿の屋上に行き、満天の星空を眺める。音楽を聞きながら。見上げる星座が俺を呼んでいる。一番身近な非現実。星を通してすぐそこにある宇宙。恋人と流れ星を、同じ流れ星を見たときのことを思い出していた。今日も一日素晴らしい一日を過ごせた。明日から瞑想コースが始まる。そしてこの瞑想こそが、俺の人生を変える大きなきっかけとなる。俺がインドに来たのはこのためなのかもしれない。今はそんなことを知る由もなく、少しめんどくさいなという気持ちがないでもなかった。

この日の支出:
タンカ1000Rs 宿150Rs ジュース20Rs×2 ケーキ35Rs 夜40Rs

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