さよならバラナシ1

 これからアーグラーに向かいます。宿のチェックアウト時間はたいてい12時頃。それまでゆっくり時間を潰せるのはありがたい。何しろ夜行列車の移動が多いため、昼間の時間のつぶし方に困る。第一、暑い。

 ゴードウリヤでサイクルリキシャをつかまえ、値段交渉。30Rsを頑として譲らないため、2台目。22Rsで交渉成立。炎天下でリキシャをこぐのは本当に大変だと思う。道もかなりでこぼこで人通りも多く、他のリキシャ、犬、さまざまなものであふれている。肝心のリキシャ自体もボロボロだ。駅までは4キロほどなのだが、とにかく道路の状態がこんなだから進まない。そして乗っている俺も腰がズタズタになるほどシェイクされる。

 リキシャはまっすぐバラナシ駅へ。まずはチケットの手配をしましょうね。これから俺はAgraに行くのだが、その先のチケットを取るのです。Agra→Delhiと、Delhi→Haridwarの列車、2チケットを確保。これで予定はFIX。
 外国人オフィスはA/Cが効いてるのでしばらくここで休む。日本人旅行者がいたので少し話す。もう列車が2時間半遅れているようで、落ち着いていられないという感じ。待っている間もしばしば停電。

 発車時刻が迫ってきたのでホームに移動。じっとしててもにじむ汗。…クソ暑い。待っていると、ムスリムのおじさんに話しかけられる。インドはどうだ、とか、次はどこへ行くんだ、などととりとめもないことを話していると、いつの間にか人がわらわらと集まってる!恐い!その数ざっと15人!そして興味津々に俺たちの会話を聞き、みんなで話しかけてくる。けどこの気さくさ、いいよね。だからインドは楽しいんだよ。

 発車時刻15分前になっても列車が来ない。まあこんなもんだよな、とすましていると、新聞売りの少年が俺に声をかけてくる。

 「アーグラー行きはホームが変わったよ」

 ホントかよテメー。第一なんで俺がアーグラーに行くこと知ってるんだよ。
 しかし少年が言っていたことは本当でした。変わってました。助かりました。

 今回も車両は3Aクラス。エアコン車両。自分の席があるボックスに入ろうとすると、肩をたたかれる。タイ子だった。やはりまた同じ列車だったな。そしてやはり、彼女も随分とインド人に打ちのめされたようだ。思い出しながら怒り狂ってた。ちなみに彼女はアーグラーには行かない。アーグラーにはあのタージマハルがあるのだが、興味がないという。流されない姿勢、かっこいいじゃないですか。

 ボックスには俺たちのほかにも外国人が2人。メキシコ人の女の子・タリアとスペイン人のおじさん。全員外国人だった。みんなで和気あいあいと話をする。が、英語が苦手な俺は若干蚊帳の外。みんな英語が上手だわ。文法はめちゃくちゃらしいけど。俺の発音なんか恥ずかしいわ。日本の英語教育ってつくづく要領を得ていないというか、実用性を無視してるよね。なんなんでしょうかね。まあ普通に生活していれば必要ないんだけど。旅先でもよく聞かれた。どうして日本人は英語を話せないのかって。日本の教育がクソだから、といつも即答してきた。

 旅に出る前も、英会話はほとんど勉強してこなかった。もともと英単語はかなり記憶済みだったし、よく使う言い回しや英熟語も基本的なものはわかっていたので、意思疎通さえできればいいやという態度だった。教育番組にしろ、英会話教室にしろ、たいして上達はしないでしょうね。アメリカやフィリピンに1年くらい住んでたたきこむのが一番効果的じゃないでしょうか。とりあえず英単語だけ覚えてれば、インドは余裕で旅できます。

 19時過ぎにはベッドを作り、さっさと寝ました。インドにもう少し慣れるまではエアコン車両。

 次回、アーグラーに到着!

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