ホームステイ生活再開
久しぶりに訪れるムルジさんの家。数週間ぶりではあるが、2つ変化があった。ひとつはペットの犬が変わっていた。なんでも前に飼っていた犬は脱走したまま戻ってこなかったらしい。そしてもうひとつは、グランドマザーが亡くなった。旅行記の中では触れなかったけど、前回訪れたとき、半分寝たきり状態のおばあさんがいた。ずっと寝ていたし会話ができるような状態じゃなかったので何も話すことはできなかったんだけど、この数週間の間に亡くなったようだ…。このふたつを除いてはいつもと変わらない。相変わらず上品で紳士的なパパジー、相変わらずきれいな奥さんのハニー、相変わらず可愛い娘二人、この家族との再会はとても嬉しかった。そして家族皆で歓迎してくれた。
何やらパパジーが大掛かりな荷造りをしていた。何だろう。
「パパジー、どこかに行くの?」
「明日日本に行く」
日本人の俺がこのインドの田舎町に来たタイミングで、インド人のパパジーが日本に行くという巡り合わせがインドマジック。俺が本気で恋しかかった8歳の娘・アニーとの再会がまた嬉しくてね。なんつーかわいさだ。一緒に川に石を放り投げて大きな波紋をつくったり泡を観察したり水しぶきをたてたりして遊んだ。やっぱり子どもだね。無邪気なもんだ。日本の8歳なんてゲームばっかりやってるでしょ。アニーみたいな自然観察を本気で喜べる姿と比べると、日本の子どもが不憫でならない。アニーのかわいらしくて元気な姿と、一生懸命俺に話しかけてくる笑顔と澄んだ瞳に振り回される。とても健気。
キッチンにいる奥さんのハニー(俺と同じ歳)に呼ばれる。そしてインドの家庭料理を教えてもらう。サブジー・パニールというもの。要するに野菜&チーズのカレーです。作り方はいたって簡単。
1.フライパンに油をひいてニンニクと玉ねぎを炒める
2.焼き色がつき始めたら唐辛子を投入して炒める
3.十分炒めたところでカットしたトマトを投入して炒める
4.手でざっくばらんに砕いたチーズを投入、やはり炒める
5.調味。塩、ターメリック、コリアンダーのみ。これで完成。
ぼくは料理がそこそこできると自負しているので、この過程を見て、果たしてこの料理が美味いのだろうかと疑問だった。しかしとても美味かった。こんなにシンプルなのにどうしてこんなに美味くできるのか。おそらくインドの野菜とスパイスは相性がいいのだと思う。同じレシピで日本の野菜を使って料理してもたぶんそれほどおいしくはない。日本の野菜は甘みが強いから、スパイスと相性がよろしくないのかもしれない。インドカレーに甘みは不要。インドにおいては過ぎたるはなお及ばざるが如しというわけ。ちなみにインドのチーズはこれまた日本で見られるものとは全く違う。余計な加工がされておらず、味が淡白で見た目も豆腐に似ている。料理の主役はあくまでもスパイスなんだろうな。
さらにチャパティを焼くのも見学。それは次回で!
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